![]() | 蟹工船・党生活者 (新潮文庫) (1954/06) 小林 多喜二 商品詳細を見る |
蟹工船が、話題になっている。戦前のプロレタリア文学、小林多喜二の作品。ワーキングプワーといわれている現実。若者の間で読まれてるという。日本の現実がブームをつくったのであろう。ただし小林多喜二のなぜ『蟹工船』かと。時代も違い、今日的とはいえない共産主義思想がバックにある作品である。その疑問も含めて読んで見るのも面白い。まさかこの本がブームに。やはり小林多喜二は、時代を超えたプロレタリア文学者であると同時に文学者であったのである。
★★★★★読者の意見
さすがプロレタリア文学の名著!, 2008/6/26
By カナリア - レビューをすべて見る
さすがプロレタリア文学の名著ですね。とても80年前の作品とは思えないリアリティーがあります。また、読む者をグイグイと作品の中に引き込んでいく力があります。
派遣労働者の差別や貧困、過労死の問題等に見られるように、確かに、この作品が多くの若者や厳しい労働環境の中にある人々に受け入れられる社会的環境が今の日本にあります。
しかし、それだけでなく、小林多喜二の『蟹工船』が、現代の若者にこれほどまでに読まれている理由としては、やはり、『蟹工船』という作品の文学作品としての優秀性があるのだと思います。小林多喜二は、格差社会と貧困を生み出す本質を鋭く見抜くと共に、そうした現実と人間はいかに向き合うべきかということを、まさに優れた文学作品として描いたのです。だからこそ、『蟹工船』は80年という時代を超えて、現代にまで読み次がれているのではないでしょうか。
余談ですが、新潮文庫の『蟹工船』は、昔の版よりも、活字も大きく、とても読みやすいと思います。また、文庫の表紙も、とてもインパクトがあります。
働くのか、働かされるのか?, 2005/5/31
By 史郎 (広島県広島市)
戦中拷問死した社会主義者の本という先入観がページを開くのをためらわせているのでしょうか。事実「蟹工船」は小説としておもしろい。戦後60年にわたり読者をひきつけてきた魅力がある。「」を使った口語体が多様されておりライブ感にあふれており、中盤から後半にかけての展開はスリリングで一気に読ませてくれる。
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